タイ
| クライアント/業種 | 株式会社西原鉄工所 / コンクリート製品製造設備・型枠製造 |
|---|---|
| 進出先・地域 | タイ(スコータイ県ほか) |
| 提供サービス | 海外市場調査・現地視察・行政/企業ヒアリング・事業構想策定・ビジネスマッチング・行政機関との関係構築・海外事業化支援 |
| 支援期間 | 2019年〜現在(継続支援中) |
高知の技術とタイの洪水課題を結びつける海外事業を構築
株式会社西原鉄工所は、コンクリート製品の製造設備や型枠などを手がける高知県の企業です。
GSJでは2019年から、同社の技術や製品が東南アジア市場でどのような可能性を持つのかを探るところから海外展開支援を開始しました。
当初は、ベトナムやタイ各地を訪問し、現地企業や行政関係者へのヒアリングを実施。建設事情や製品価格、市場ニーズ、施工環境などを調査しながら、同社が海外市場で発揮できる強みを整理していきました。
現地調査から見えてきた「洪水」という社会課題
大きな転機となったのが、タイ・スコータイ県のコンクリート会社との出会いです。
現地での商談や情報収集を進める中で、スコータイ県では洪水が繰り返し発生し、住宅や道路、農地、地域経済に大きな被害をもたらしていることが分かりました。
そこでGSJは、単にコンクリート製品や製造設備を海外へ販売するのではなく、高知県で河川整備や防災に携わってきた西原鉄工所の技術を、タイの洪水対策に活用する事業として展開できないか検討を進めました。
行政・企業を巻き込みながら事業化を支援
GSJでは市場調査や商談先の紹介だけでなく、現地の社会課題と同社の技術を結びつける事業づくりを支援しました。
スコータイ県知事や災害対策関係者へのプレゼンテーションをはじめ、現地企業、行政機関との関係構築にも継続的に伴走。
こうした活動を積み重ねた結果、2020年にはJICA「中小企業・SDGsビジネス支援事業」の案件化調査に採択されました。
さらにJICAプロジェクトを進める過程で出会った現地企業との取引も実現。同社の技術をタイの現場へ導入するための現地体制づくりが進み、調査段階だった構想が具体的な事業へと動き始めました。
7年にわたり積み重ねてきた現地との信頼
海外の社会インフラ事業は、一度の商談や短期間の営業活動だけで成立するものではありません。
洪水発生地域の現地確認、地形や水の流れの調査、行政関係者との協議、現地企業による施工可能性の検討など、一つひとつのプロセスを積み重ねる必要があります。
GSJでは2019年の支援開始以来、現地と西原鉄工所の双方に寄り添いながら、長期的な関係構築を支援してきました。
現在では、タイの公共工事関係者や王立灌漑局の関係者が高知を訪問し、実際の河川・護岸施工現場を視察する段階まで発展しています。
地域企業の技術で、海外の社会課題を解決する
この取り組みが目指しているのは、単なる製品輸出ではありません。
高知で長年培われてきた技術を活用し、タイで洪水に苦しむ地域や人々の課題解決につなげること。そして、地域企業が持つ技術を海外の社会課題と結びつけ、新たな事業として育てていくことです。
GSJでは今後も西原鉄工所とともに、タイでの本格的な導入と事業化に向け、現地企業・行政機関との連携を継続していきます。
